音声読み上げの機能が優秀なので、テキストと同じ内容を音声にしました。
「ポケカラ」(pokekara)の「歌ってみた」をTwitterに投稿できる
今日は、こんなお話をしていきたいと思います。
カラオケアプリの一つとして急成長中のポケカラですが、ポケカラ内で遊ぶだけでは物足りず、SNSを使って拡散したい!という人もいるはずです。
そんな皆さんは以下の3点について悩まれているかと思います。
■ポケカラ(pokekara)の歌ってみたをTwitterに投稿したらウケるかも?
■ポケカラ(pokekara)のアプリだけじゃなく、フォロワーにも聴いてほしい。
■でも、著作権が絡むからよく分からない!
これらの悩みを解決するため、 知的財産権の専門家の立場から、この記事を書きました。
結論
以下3点はO.K.です。
✅ポケカラ(pokekara)のアプリ内にカラオケ動画を投稿して楽しむのはO.K.
✅ポケカラ(pokekara)のアプリにカラオケ動画を投稿→URLを外部サイトに表示して、ポケカラ(pokekara)のアプリ内(orポケカラのサイト)に案内
✅ポケカラ(pokekara)のアプリにカラオケ動画を投稿→Twitterなら「歌ってみた」動画の埋め込みもO.K.
まとめると、↓のフローチャートの内容になります。
点線を挟んで右側がJASRACのフローチャート、左側が説明のために僕が追記したものです。
Twitterだけでなく、LINEやFaceBookへの埋め込みも大丈夫みたいですね。
ポケカラ(pokekara)のユーザー規約で確認しました。
JASRACについて
JASRACって何?という人もいますよね。
そんな方は、Wikipedia先生で確認してみてください
簡単に説明すると、以下の業務を行う協会です。
✅JASRACは日本音楽著作権協会の頭文字をとった名称
✅「作曲者、作詞者、音楽出版者」といった方から著作権を受け取る(信託)
✅受け取った著作権を利用したい方々に利用許諾する
✅得られた利益の一部を「作曲者、作詞者、音楽出版社」といった方に還元する
このため、みなさんが「歌ってみた」をしたいなら、このJASRACのルールにしたがって、「作曲者、作詞家、音楽出版社」といった方がもっている著作権について、適切な取り扱いをしなければなりません。
著作権は複雑なのでJASRACにルールを直接確認した
ところで、著作権法って、どれぐらい長い法律か、ご存知でしょうか?
2019年9月28日時点で、附則等を覗いて124条あります。
しかも、この各条文毎に、原則と例外の規定がたくさんあり、メチャクチャ長いです。。。
頑張って解説することもできるのですが、多分途中で「つまらん!」という感想になってしまいそうです。
・・・ですので、ひとまず、今回のテーマ「歌ってみた」についての著作権処理がどのようになされているのか、JASRAC様に直接聞いてみたことを、書いていきます。
ポケカラさんにメールで質問を送ったのですが返信をいただけませんでした。
そのため電話がつながるJASRAC様に問い合わせをしました。
最初に手続きフローを確認
問い合わせの前に、JASRACのHP中、「 動画投稿(共有)サイトでの音楽利用」というページで、処理方法を確認しました。
フローチャートが2つに分かれています。
一つ目「 動画投稿(共有)サイトに動画をアップロードする場合 」が書いてあります。
これは、「ポケカラ」(pokekara)のような楽曲に自分の歌を載せて楽しめるサイトに「歌ってみた」をアップする場合のことです。これをパターンAと言っておきます。
二つ目は「 動画投稿(共有)サイトにアップロードされている動画をタグ貼付・埋込の方法で外部のサイトで利用する場合 」が書いてあります。
これをパターンBと言いましょう。
ですので、ポケカラ(pokekara)だけに絞って説明すると
✅パターンA:ポケカラ(pokekara)のアプリ内にカラオケ動画を投稿して楽しむ。
✅パターンB:パターンAで楽しんだ→この動画を外部サイトに埋め込む
という分類に分かれているようです。
ちなみに、パターンCとして
✅パターンC:パターンAで楽しんだ→この動画のURLを外部サイトに表示して、ポケカラ(pokekara)のアプリ内(orポケカラのサイト)に案内する
というのもあります。
このパターンBとパターンCは、非常にややこしいです。
しかし、権利処理の観点から別物として考えなければなりません。
JASRACとのやりとり
ほぼ結論になりますが、まず、こんなことを質問しました。
質問
ポケカラ(pokekara)はJASRAC様から諸々の許諾を受けて、アプリ内でカラオケ動画の共有サービスをやっていると、JASRAC様のサイトに載っていたのですが、Twitterと連携して楽しもう!ということで、「パターンC」のサービスも提供しています。
①僕の理解では「パターンC」は許諾を受けているポケカラ(pokekara)さんのアプリ内でカラオケ動画を提供しているだけなので、「パターンA」と同じ行為だと思うんですが、そういうことで良いですか?
②それと、「パターンB:Twitterに埋め込む」をやってしまった場合、著作権侵害という扱いになるのでしょうか・・・
TwitterはJASRAC様と包括契約を締結していないから、明確にパターンCの「埋め込み」ができるかどうか書かれていなくて、扱いに悩んでいます。一応著作権侵害を構成しないように気を付けてはいるのですが・・・
回答
✅パターンAは、許諾を受けているということでO.K.です。
✅パターンCも、ご理解のとおりで大丈夫です。(URLを張り付けるのはO.K.)
✅パターンB(「歌ってみた」動画の埋め込み)は、少しややこしいです。
原則としてTwitter様への投稿について、Twitter様とは包括契約を結んでいないため、一般的には個別に皆様から楽曲等の権利者に承諾を得る必要があるというご説明になります。
しかし、ポケカラ(pokekara)様の場合、パターンCの行為を含めて、少し広めに包括契約をしています。
このため、Twitterで「個人が」「商用行為をしていないという状況であれば」大丈夫、ということだけお伝えします。
契約に関する他の条件は、すみませんが、お話できません。
Twitterでは「個人が」「商用行為をしなければ」大丈夫と分かった
TwitterでURLを貼っても大丈夫のようですね。ただし「個人が」「商用行為をしなければ」大丈夫という2つの条件があるので、気を付けてください。
さて、Twitter以外のSNSについては、パターンC(URLの案内)については大丈夫ですが、パターンB(動画の埋め込み)については、それぞれのSNSでどこまでやれるのでしょうか。
分からないことはJASRACに確認することが大事
利用規約や法律に記載のない点については、このブログでは責任をもって断言できません。
根拠を示すことができないからです。
今回の場合、Twitterで「パターンC(動画の埋め込み)をしても大丈夫ですよ」とも、実は言いづらい状態です。
もどかしい状況をスッキリさせる方法を一つ提案します。
JASRAC様に直接電話して、個別の事例として確認をとってみてください。
確認しておけば、安心して楽しめますしね。
ちなみに、電話の所要時間は5分くらいでした。
他のアプリとSNSの場合はどうか
「ポケカラ」(pokekara)と「Twitter」の言葉を自分の使いたいサービスに置き換えて電話すれば、誰でも回答が得られます。
情報社会になり、ググればすべてが分かるという方もおられます。
しかし、今回のように非常にややこしい著作権問題を解決するためには、ポイントを絞って、直接質問をぶつけてしまう、というやり方の方が、正しい知識を短時間で得られると思います。
YouTubeにポケカラをアップするのはダメ
これだけは必ず守ってください!
何故?と思われる方もおられると思いますので、一言だけお伝えすると、『ポケカラのアプリ内で儲けようと思ってJASRACから許可を取ったのに、YouTubeに動画を横流しされたら儲からないでしょ!』ということです。
このことについては、ポケカラ(pokekara)のユーザー規約に書いてあります。ただし、法律用語を多用しているので、分かりにくいのです。
このあたりのお話は、以下の2つの記事に詳細を記載しましたので、ご興味あればご覧ください。
「ポケカラ(pokekara)」の「歌ってみた」をYouTubeに投稿できない理由
YouTubeにカバー曲の「歌ってみた」を投稿するためのルールと実践
「歌ってみた」の動画もアップしておきますね!YouTube版とポケカラ(pokekara)版の2つです。
こちらはいわずと知れたLemon(米津玄師)の歌ってみたです。
編集するときに使ったソフトをご参考までに紹介します。
サブスクリプション版がお得です。最新版に適宜更新されますし、「買ってすぐに最新版が発売された!」という悔しい思いもしなくてすみます。
アカデミック版を購入可能な学生さん以外は、サブスクリプション版一択ですね。
30日間のお試しも可能ですので、気楽にご検討してみても良いかもしれません。
買い切りがお好みの方は、楽天・アマゾン・Yahooからでも購入できます。公式サイトとどちらがお得か比較してみてください。
動画の作成の仕方のガイドも紹介します。
直観的にある程度動かせるようになっていますが、効率を考えると、書籍を手元に準備しておくおのが良いでしょう。
ポケカラで歌うまを目指すためには
ポケカラ(pokekara)でうまく録音するための戦略は?という方は、こちらもご覧ください。
ここまでに紹介した動画を収録するにあたり、こんな感じで準備したという例を紹介しています。
まとめ
以上、知的財産の専門家の視点で、カラオケアプリのポケカラ(pokekara)について、何ができるのか、何をするとルール違反なのかを説明しました。
SNSや動画投稿をして楽しむのにも一定のルールがあるので、マナーを守って楽しみましょう。
おまけ:最新ニュースをまとめてみた
最近プログラミングの勉強を始めまして、ブログの投稿記事の自動更新にチャレンジしています。
ポケカラの関連ニュースについてまとめたページはこちらです。よろしければご覧ください。
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