この記事は、小学生低学年のお子様を持つ方に向けた方です。
2020年には小学校でプログラミング教育が必修となりました。このため、数年前から世の中には以下のような情報が溢れてきました。
■小学生向けのプログラミング教室の紹介
■イギリスの教育現場で導入されているRaspberry Pi(ラズベリーパイ) の紹介
■プログラミング言語の Scratch(スクラッチ)の紹介
しかしちょっと待ってください。物事には修得する順番があります。この記事をご覧になっている皆さんは、「何から」「いつごろ」学ばせればいいのか悩んでいる方が大半なのではないでしょうか。
この記事では、小学校低学年の子供を持つ父親として僕が経験してきたことをベースに、家庭で子供に何をしてあげられるのかをお伝えします。
結論:何をするにもタイピングを学ぶのが効率的
結論をお伝えします。
- タイピング学習が最優先
- 子供のモチベーションのために「音」と「アニメ」の有料タイピングソフトが最適
- 無料ソフトは大人向けでお勧めできない
- タイピング教室は不要
プログラム教育の前に準備すべきはタイピング
この結論にたどり着くにあたり、僕も Raspberry Pi(ラズベリーパイ) も Scratch(スクラッチ) も子供に与えています。
けれど、与えたからそれで終わりというわけではありません。以下では、子供にとって(理想の使い方をしてもらうための)ハードルが高い点について、お伝えします。
大人のサポート無しでは小学校低学年の子供にスクラッチは難しい
Scratch(スクラッチ) は、プログラムを打つ必要がありません。あらかじめブロック化された命令のブロック同士を組み合わせて並べるだけで、キャラクターの動きや音楽を画面上で表現させることのできる、分かりやすいツールです。
一つ一つの構文を覚える必要がないため子供に最適なプログラムとも言えますし、夏休みを利用して子供も楽しんで遊んでいました。
ただ、子供に Scratch(スクラッチ)を利用させるためには献身的な親のサポートが必要でした。親のサポート無しでは、小学校低学年の子供が遊ぶのは簡単ではありません。
漢字が読めない段階ではスクラッチのプログラムの意味を理解できませんし、簡単な本を与えても、子供は本を読みません。遊びたいのになんで本ばっかり読ませるんだ!と我慢が効かなくなります。小学校低学年の子供は読めない漢字も多いのです。
つまり、親がかゆいところに手が届くサポートをしてこそのスクラッチ学習ということです。サポートができない場合は、プログラミング教室に行けということでしょう。
お盆休みしかサポートできなかったなぁ。
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)で学んだのはYouTubeとマインスイーパー
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は平たく言うと、「5,000円で買えるマイクロパソコン(CPUと基盤のセット)」です。僕が購入したモデルは「3B」というものでした。 「キーボード」と「マウス」 と「SDカード」を購入するだけで十分です。使っていないテレビをモニター替わりにして、Raspberry Pi(ラズベリーパイ) につなげれば、1万円以内で完成します。
2019年12月現在、より高性能な「ラズベリーパイ4 コンピューターモデルB 4GB Raspberry Pi 4 Computer Model B」が発売しています。こちらは本体価格が7,000円前後(セットだと内容次第でです)となっていますが、性能は段違いのようですね。ご参考までに紹介します。
週末に子供が Raspberry Pi(ラズベリーパイ) を使いたいといって、イソイソとモニターに接続します。 「Scratch(スクラッチ )で遊ぶのかな?」と思ってしばらくたつと、YouTubeの動画検索か、付属のマインスイーパーお試し版を遊ぶだけの用途にしか使われていません。
YouTubeを見るための根性は凄いんだけどなぁ。
子供ってやりたいことしかできないもんね~
ツールは立派でも、使う人の目的で遊び道具にしかならないと実感しました。高額なタブレットを買い与えても同じ結末になるでしょう。
ただし、気づいたこともあります。
YouTubeを見るためにもタイピングが必要
タブレットのようにフリック操作ができないパソコンでYouTubeで動画を検索するときに、小学低学年の子供がどうするかご存知ですか?
教科書のローマ字表を持ち出して、一本指でキーボードを叩くのです。
動画が見たいという欲求の強さから、「ローマ字表」→「一本指入力」という地道な作業にも耐え抜くんですね。一日30分の動画タイムの前半は、毎回毎回この作業を繰り返すわけです。
しかしこの集中力は、大好きなYouTubeを見るためだけにしか発揮されませんでした。
例えば、学校の自由研究で「昆虫の生態」を調べるという課題が出たとしても、ローマ字表を持ち出して、一本指でキーボードを叩く執念はありません。
忘れてた。タイピングがストレスか~。
タイピングができないと学習前にストレスがたまる
僕が子供から学んだことは、以下の通りです。
■パソコンで何かをやろうとすると、キーボード入力が必須になる。
■キーボード入力がうまくいかないと、さほど好きではない作業に取り掛かれない。
■好きな作業であればキーボード入力でつまづかない。
では、キーボード入力の負担を減らすためにどうすればよいのでしょうか。
その結論が、タイピングの練習にのめり込ませることです。
つまり、 タイピングの練習自体が好きになるような仕掛けを用意すれば良いのです。
そしてタイピングに慣れてストレスを感じなくなれば、プログラミングでもGoogleの検索エンジンを使った調べものでも、自分の手で進めることができます。
子どもが飽きないお勧めソフト
それでは、どのソフトを使うのが良いでしょうか。
以下の2つの方針で選びました。
■実績のあるタイピングソフト
■学習効率よりも、遊び感覚でハマってくれる仕組みを優先
ということで、僕が提案するタイピングソフトは以下のものです。
みんな大好き国民的アニメをベースにした「特打ちヒーローズ 名探偵コナン」
安定の実績に裏付けられたソースネクスト社のタイピングソフトです。僕も中学生の頃に学校のパソコン室でサブ教材として遊んだ経験があり、ブラインドタッチを身につけました。
2017年11月現在で、シリーズ販売本数670万本を突破しています。このシリーズの中で、 「特打ちヒーローズ 名探偵コナン」は、アニメが大好きな小学生向けのタイピングソフトです。
メリット
「特打」シリーズのタイピングソフトには、以下の特徴があります。
■キーボードを打てば響く爽快な効果音
■直感的にキー配列を覚えることができるソースネクスト独自の「特打ちメソッド」
■ホームポジションを徹底させる指導
この3つを備えることで、キーボードを見ずにタイピングできるブラインドタッチをマスターすることが可能です。
僕の子供も毎日1時間程このソフトで遊んでいますが、2日目にはホームポジションからタイピングをするのに慣れたようです。あと一歩でブラインドタッチの完成です。
遊び感覚で続けられるのがこのゲームの良いところです。いやいややらせるのとは修得スピードが桁違いです。
タイピングが遊び感覚なら楽しいね。
デメリット
■ゲーム性が高いので、ハマり過ぎに注意
目を光らせていないとずっと続ける子がいます。僕の子供もハマってしまいました。
最大1時間等、時間設定をしてあげることが必要です。
■YouTubeや他のゲームアプリから距離を置く必要がある
ゲーム性が高いと言いつつも、その一方で真の娯楽には勝てません。タイピングもトレーニングですから仕方ありませんね。タイピングさせるつもりがYouTubeの動画ばかり見ていた、ということにならないよう気を付けてください。
音と映像が乏しい無料ソフトは小学生向きではない
タイピングの練習は飽きます。筋トレや漢字の勉強と同じです。
特打ちが爆発的に売れた理由にも関係するのですが、 単純作業よりも、「目」や「耳」から刺激を受ける活動の方が集中力が続きます。
特打ちが売れた理由は、この「目」と「耳」からの情報を、西部劇というテーマに沿って提供したからです。
タイピングを「銃声」で表現し、「速度の強化」を「早撃ち(早打ち)トレーニング」に置き換える。腕試しはガンマンとの勝負で競う。
そんな工夫がなされたソフトのコナン版というのは、小学生の子供にとっても魅力的でしょう。「特打ちヒーローズ 名探偵コナン」の場合には、銃声がサッカーボールを蹴る音で、早打ちがリフティングになっています。
効率を求めるのは中学校からでいいよね。
通学させるメリットはない
これまでに挙げた「特打」シリーズにはまって毎日没頭すれば、小学生の子供ならすぐにブラインドタッチができるようになります。
通学させるメリットがあるとすれば、競う相手(友達)や成果を見せる相手(講師)がいることでしょう。
ただ、競う相手というのは別に父親でも母親でも良いので、たまに勝負をしてあげれば良い刺激になるのではなります。僕は週末に子供と本気の勝負をします。
父親がライバルなんて素敵な関係だ。
まとめ
プログラミングが必修となる小学生ですが、その準備に大事なのはタイピングのトレーニングという提案でした。
ブラインドタッチができるようになればストレスなく学習が進められますので、タイピングソフトの活用をご検討ください。タイピングソフトを選ぶ際は、子供がハマれるものがお勧めです。
本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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